運命
「ゆうか。
コノ声の子知ってる?
聞いたことないけど…」
誰だろ?
「分かんない。
誰だろ?」
おばさんが気になったのが車を止めてテレビを見れるようにしてくれた。
でも…電波が悪くビリビリ。
「見にくいけど…
見たことない子だね。」
「そ-だね。」
あたしはビリビリの映像だけどコノ子絶対かっこいいって思った。
どうしてか分からないけど…
声を聞いただけで。
ビリビリだけど顔を何となく見えただけで。
あたしは恋をした。
コレは一目惚れって言うのかな?
家に帰るまでコノ子が誰だか気になってしかたなかった。

ずっと胸がドキドキしていたのをまだ覚えてる。

やっと家に着いた。
急いで玄関に走って家に入った。
「お母さん、今何見てる?
ちょっと変えて。」
「急ぎ過ぎ。
ほら女の子なんだから靴そろえてきなさい。」
「後でやるから、待ってよ。
今コノ子が気になるで見たいの。」
「はい。はい。」
「ねぇ。コノ子お母さん知ってる?」
「知らないわよ。かっこいいから〇〇〇じゃない?
〇〇〇だったら最後の歌で出るはずよ。」
「そっか。ありがとう。」

最後の歌になり、名前の覧を見ていた。
名前は山本良介くん。
やっぱり事務所は〇〇〇だった。
〇〇〇はアイドル事務所。
すごく有名な事務所なんだよ。
芸能界なんてあたしには夢のまた夢…
叶うはずのない恋をした。

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