先生と生徒


確かに、クール






「狭山くん」





名を呼ぶと、返事も言わずに振り返る




「今日、ありがとうね」







「なにが?」







「授業終わったて、あたしが男子生徒に囲まれてるところ、助けてくれたというか…」




「あぁ…」









「ありがとう」







「いや…、当たり前のことだから」












クールだけど頼もしい










「先生、」









「ん?」







「座れば?」








ガタンッ




と音をたてて、隣の椅子を引いてくれた。








レディーファーストもできる。






「ありがとう、」






照れくさいのか、何も言わずに窓の外を見た












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