彼の隣りに寝る女
私と内くんの半同棲の生活が始まった。

だけど一緒に暮らし始めて数日たっても

ケイちゃんの荷物がおいたままだった。

それどころか

ケイちゃんの車を乗り回す内くんに疑問を感じてた。

「車返さないの？」

「車がないとひなが困るでしょ？ひなの家と行き来できないよ」

「でもケイちゃんが困るんじゃ・・・」

「妹の車があるからいいよ」

疑った。

合い鍵は私が持っている。

でも内くんとケイちゃんは会ってるんだろうか？

そんな不安が現実になる。

しばらくしてある日

私の携帯に知らない番号から着信があった。

何度かあったので電話に出てみた

「もしもし？ひなちゃん？」

誰かすぐにわかった。

「話あるんだけど。今アパートの前にいる」

ドアをあけると、ケイちゃんが外にいた。

「中入るよ」

そう言って私の返事も待たずキッチンにあがってきたかと思うと

黙って冷蔵庫をあけお茶ポットを手に取り、

「ひなちゃんも飲む？」

そう聞いてきた。

彼女はどこに何があるかわかっている風だった。

まるで・・・

ここは彼女の家、私が居候。

そう錯覚した。

「座ったら？」

彼女に言われ、しぶしぶ私はダイニングチェアに座る。

「あんた内のこと本気なの？」

急に怖い口調で彼女は話はじめた。

「あんたみたいなお嬢様に内の彼女なんて務まらないよ。つりあわないの自分でわかってるんだろ？かわいいんだし他に男すぐできるだろ？あきらめな」

私は黙っていた。



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