PS Boys
「ねぇ、亜梨沙ちゃんって涼太クンのどこを好きになったの?」
「ギャップ…ですかね?」
「ギャップ…ね」
「はい!普段はクールでかっこいいなぁ、って思うんですけど、サッカーをしてる時はすごく楽しそうにするんです。
大好きなサッカーをしている時だけなんですけどね。
笑顔を見れるのは…。
でも、その笑顔はすっごくかわいくて…」
「そっか…」
「河合先輩は八重野(やえの)先輩のどこを?」
「フフ…ヒミツ!!」
「えー教えて下さいよ!!」

八重野先輩とは河合先輩の彼氏。
優しくて、超イケメン。
サッカー部のキャプテンなんだ。

「河合先輩…」
「ん?」
「教えて下さい!
どうしたら、涼太先輩と仲良く話せるんですか!?」
「ん~…私達、小さい頃から知ってるからかな?」
「小さい頃から…ですか」
「うん。
小学校2年生の時にね、私がここに引っ越して来たんだ。
そして、たまたま席が隣になって、教科書とか今までのノートとか見せてもらってたんだ。
それで、仲良くなったの。
昔はたくさん笑ってたの。
でも、ある時にね涼太クンのお兄さんが涼太クンをかばって事故で死んじゃってからめったに笑わなくなっちゃったの。
でも、サッカーをしてる時だけは笑ってたからなんでか聴いたの。
そしたら『サッカーをしてる時だけはお兄さんのことを忘れられる』んだって。」

「…………そんな悲しい過去があったなんて…」
「あ、これは内緒ね。
私と涼太クンだけの秘密ってことになってたから」
「わかりました!」
「あ、もうすぐ休憩の時間だから行こうか」
「はい!」


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