海唄~うみうた~
mist bird
「ったく,あっちぃ!!!!!」
ぎらぎらと照り輝く太陽に,
横を通り過ぎるありがたくない熱風。
更に耳障りな蝉の声が重なれば,俺の怒りは頂点に達する。
それが今の状態だ。
「まじねぇよ,この暑さ。なんなんだよ・・・・」
愚痴をこぼして,頬をつたう気持ち悪い汗を手の甲でぬぐう。
それでも汗はとまることなく,額から頬へとつたっていく。