【短編】『D』
『じゃー、これ食べ終わったら送っていくよ。』
『うん。』
寂しい気もするけどね。
食事も食べ終わり、チェックアウトも済ませ、車に乗り家へ向かった。
私のアパートにはものの20分ぐらいで到着した。
『じゃー、七海さん、また電話するね。』
彼は微笑みながらそう言うと車は去っていった。
帰りついた私は、昨日のことを思い出しながら、掃除や洗濯をした。
手が止まる度に昨日の彼のことを思い出していた。
ちょっと嬉しくて顔の頬が上がる。
でもなんであんなに哀しいの?
疑問に思いながらも一通り部屋の掃除も終わり、ゆっくり、ソファーに横になった。
そしていつの間にか眠りについていた。
今日これから、運命が解き明かされるとも知らずに。