【短編】『D』
業務に戻ったけど仕事に手が付かない。気になってるのは

彼のことだけど・・・・・・・・



なぜか断れなかった。なんでだろう?
私そんなに軽くなし、どっちかっていうと奥手の方。
でも・・・なぜか・・・・断れない。


彼の仕草とか、話し方とかなんか落ち着く。
なんとなく懐かしい感じがする・・・・・不思議な感じ。

初めて会ったのに初めてじゃないような・・・・・なんだろう?
山口玄明って全然聞いたことないのに。


・・よかったーーー。ちょっとトラブルはあったけど、
タイムカードを押したのは、6時40分。制服から、
私服に着替える、今日はお気に入りのワンピを着てきててよかった。

着替え終わって、連絡しなきゃとおもい自分の携帯を手に取る。

メールの方がいいかなーって思ったけど、アドレス間違えてもいやだし、
直接電話しよう。うーーん、彼の番号を押す指がちょっと震える。

「トゥルルルルルル、トゥルルルルル・・・・・・」
3コールぐらいで繋がった。


『もっもしもし・・・あのー、桑原ですけど・・・・・』
ちょっと声が震える・・しかも噛んだ。



『あっ、七海さん!!今、会社近くのコンビニにいます。』


七海さん?!・・・・・って名前で呼ばれた。
かなり恥ずかしいです。はい。



『では、今かそのコンビニいきます。』
彼のいるコンビニまで歩いて、3分ぐらい。

会ってどんな話をしようなんて考えてながら歩いてたら、すぐに着いた。
彼の姿がみえた・・・・・・・どう見てもカッコいい。

車のことは良く分からないけど、すんごく高そうな外車、
タバコと吸いながら立っている。

コンビニに寄るほとんどの女性が彼を見て足を止める。ヤバイ。



『あっ、七海さーーん。』

って走って寄ってくる。やめて、こないで、周りが皆私達を見てる。
かなり目立ってるんだけど・・・・・・。
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