Another Episod by………
いいチャンスじゃないか。
からかってやりたくなった。
この女はなかなか面白い。
大抵の女は
適当なこと言えば
すぐ俺の虜になる。
今までの無駄な経験から
妙な自信を持っていた。
しかも今回の相手はガキだ。
簡単だろう。
そんな事を思う俺も
まだまだガキだった。
「なぁ、
よろしくな」
「どーも」
「俺の事覚えてる?」
「………この前の嫌な奴」
「…………」
チビって言ったことか。
執念深いのか?
「あれ俺なりの
誉め言葉だったんだけど?
可愛いねって」
「余計なお世話」
「……………」
もしかして俺
第一印象悪い?
イセルナはそのままどこかへ
行ってしまった。
「お前ズルイなぁー……」
「なんだよアレクトか。
何がだよ?」
「イセルナちゃんの教育係。
なんで俺じゃなくて
お前なんだよー!」
「それは今を輝く
若手のホープだからだろ?」
「……それを自分で
言えてしまうゼファが憎いよ」
「まぁ簡単に
からかってやろうかとは
思ってんだけどな!」
「お前………
お持ち帰りとかは
勘弁してくれよ…」
「……どうだろうな…。
まぁガキは御免だ」
「その怪しい笑みはなんだよ」
最初の教育とは大陸全土を
把握させることである。
新入りの大半は
この時点で挫折していく。
あのちっこいの………
見物だな…。