鏡の中の自分
2人は美容院に立ち寄った。

『まずは、あなたの髪からねっ!』
「そんなことできるの?だって、あたしたち、鏡に写らないのよ。」

呆れた風に彼女は唯に言った。

『これだからぁ… 一瞬だけあたし、鏡に戻るから。』

そう、言い残し、店内へ入っていた。

『阿部さんという方に、この子に似合うように、お任せで切ってください。』

と、店員につげ、彼女は鏡のほうへ立ち、手を伸ばし消えていった…
店員も不思議に思ったが、何も言わず、阿部という方を呼び、唯を席に座らせた。


数時間後、唯は別人のようになっていた…

「これが、あたしなの…?」

唯は半信半疑のまま、お金を払い、美容室を出た。
彼女は唯の肩を叩き

『どう?変わった自分を見て。』
「こんなに、綺麗なった自分を見るの初めてだった…」
『でしょ。おかんが、あんなに綺麗な方で、ブスなわけがない!どう?これで少しは自信出た?』
「…うん。次はどうするの?」
『次は?って…もう、呆れちゃうゎ…。全部、あたしに任せる気なの?』
「…。だって、あたし1人じゃ…」
『まぁ、一旦家に戻って、服を全部売るわよ。』

そういうと、2人は、お家へ戻り、洋服を取りに行った。
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