Kissシリーズ・「本気のキス」
「お邪魔しました! 生徒会のお仕事、頑張ってくださいね!」

帰ろうと踵を返すと、

「待ちなさい!」

いきなり手を握られた。

「えっ?」

彼は立ち上がっていた。

机越しにあたしを捕まえたまま、顔を伏せたままだ。

「…あなたの本気、確かに感じました」

「はっはい」

「あなたのような女性は、はじめてです」

「はい…」

もしかして、嵐のごとく罵倒されるのだろうか?

出来ればこのまま帰してほしい。

思わず逃げ腰になる。

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