擬態
「やっぱり貴様が元凶か」

「マカ、将来私立探偵にでもなったら? 向いていると思うよ」

「嫌味な進言だな。私の将来はすでに決まっている」

苦笑し、マサキはマカの腕を軽く叩いた。

「言い訳、聞いてくれると嬉しいな」

「このふざけた状況を打破するヒントをくれるのならな」

渋い顔で言いつつ、マカはベッドからおりた。

「打破、ねぇ…」

マサキは首を撫でながらベッドをおりる。そしてソファとテーブルのセットの所へ移動した。

「何か飲むかい?」

「オレンジティーとケーキ。イチゴとレアチーズ」

「はいはい」

室内の電話を使い、マサキは言われた通りのものとコーヒーを注文した。

数分後、秘書の一人が注文のものを持ってきた。


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