擬態
「そうだね。母さん」

「っ! カノンっ! 何てことをっ!」

思わずマカは叫んだ。

カノンの側には………マカと同じ顔の少年がいた。

マカと同じ顔の作りだが、色素が薄い。

マカの通っている高校の男子制服に身を包み、マノンは笑顔でそこにいた。

いてはいけないモノが、目の前にいる。

マカは眩暈した。

けれど自分がしなければいけないことは分かっていた。

足に力を入れ、駆け出した。

そしてカノンの頬を叩いた。

パンッ!
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