擬態
それは人の形をした小さいモノ。

「まさか…」

例の人形。

それが次々にマノンの体に吸い込まれていく。

するとマノンは光の中に溶けていく。

「とりあえず、しばらくは維持できるかな? またね、姉さん。そして父さん、母さん」

マノンは笑顔で手を振り、光に溶けて消えた。

そしてそこにはマカとマサキ、カノンの三人が残った。

―誰一人、身動きが取れなかった。
< 37 / 45 >

この作品をシェア

pagetop