天然水 -雅紀side-
いらない
暑ッ
9月の始め。
始業式の日
学校なんかめんどくせー
俺は、上島 雅紀
普通の高校生。
「キャーッ」
叫び声と共に
学校の女子たちが
群がる。
邪魔だし‥
教室行けねーじゃん。
毎朝、毎朝なんなんだよ
でも、あと半年の辛抱。
半年経てば卒業だ!
ガラッ
教室に入ると
祐希がいた。
こいつは俺の友達。
高1のときから一緒だ。
“朝からモテモテじゃん
いいね~”
「あんなのいらねーよ」
“彼女いらねーの?”
「いらない。」
そう言い席に座った。
女なんてうざい。
俺の外見だけを見て
好きとか言ってくるし。
群がってくるし。