天然水 -雅紀side-
夢と言っても
普通の人にとっては
当たり前な事だ。
朝――。
ひめが俺を呼ぶ声で
目が覚める。
そして部屋全体を包む
出来上がった朝飯の匂い
今まで、目覚ましの音で
しか起きた事のない
俺にとって
幸せな寝起きだ。
贅沢を言うとしたら
まだ外が暗い4時
じゃなくて、朝だと
思える7時が良かった。
そんな事を思いながら
電気のついた部屋で
早めの朝飯を食べる。
その後、
待ち合わせ場所で祐希と
菜智チャンと合流し
新幹線に乗って
京都まで行った。