天然水 -雅紀side-
「毎日来てくれて
ありがとな?」
そう言う俺に
ひめは笑顔で“いいよ”
と言ってくれた。
俺はひめを抱きしめた。
愛しくて仕方なかった。
さっきまで決意していた
はずなのに、
ひめに東京へ行く事を
言うのが嫌になった。
離れたくないんだ。
そう思っていた時、
「雅紀が好き。」
ひめが俺の顔を見ながら
真剣な顔で言った。
嬉しいのに、
同時に後悔をした。
俺は、
何で今のバイトを選んで
しまったのだろうか。
今の俺には
ひめの気持ちに
答えられない。
ごめん…
でも、俺の気持ちを
知ってほしい。