天然水 -雅紀side-
「俺から言おうと
思ってたのに…」
その先は言わない。
好きだなんて言葉を
言ってしまうと
ひめと離れるのが
今以上に辛くなる。
帰って来たら何度だって
言うから今は我慢して?
するとひめは泣いた。
好きだと言って
あげたいのに…
好きと言えば
喜んでくれる事
わかってたけど
ちゃんと切りがつくまで
待っててくれ…
「俺、しばらく学校に
行けないんだ。
帰ってくるまで待ってて
くれないか?」
そう言い
ひめを家まで送った。
俺の腕をなかなか
離せずにいるひめを
抱きしめたかった。
俺だって、
離れたくないんだ。
でも、だめだ。
1日でも早くバイトを
辞めてちゃんと気持ちを
伝えたい。