華桜学園


指輪をみるととても綺麗に月の光を浴び、キラキラ光っていた。

「紅葉が今日見た人は俺の従兄弟で、その指輪を買うために一緒にいた」


そうなんだ。
ってか、仁の従兄弟に嫉妬って恥ずかしい//


でも、すごく今うれしい。
さっきの悲しい感情が嘘みたいに消えた。



「本当は、紅葉は笑顔で渡すはずだったのにごめん。これからは…」

「もういいよ。仁、ありがとう」
弁解をしている仁の言葉を遮った。

もう、気にしない。
だって本当に嬉しいから。



「……あぁ」


そして、俺は仁の胸に飛びこんだ。



「仁、愛してる。俺も結婚したい!!」

「俺も愛してる」



抱きしめ合う二人を、月が優しく祝福してくれてるようだった。


それは、月だけが見ていた話。



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