華桜学園
朝がやってきた。
「葵とこ行かなきゃな」
これだけのために、俺はいつもより2時間早く起きた。
隣にいる仁を起こさないようにして、さっと部屋をでた。
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「マジかよ…」
俺の第一声。
でもこれ以外に形容できない。
「どう?かわいいやろ??」
葵なんか、キラキラした目で俺を見つめてくる。
「ありえねー!なんで俺が、こんな格好しなきゃなんねーんだよ!?」
「大丈夫や。紅葉かわいいし」
だって俺の今の格好は、花柄シフォン系のワンピースにヒールだぜ??
顔はなんとか化粧のおかげでなってるけど…
頭は、茶髪のウェーブのかかったロングウィッグを付けている。
「そんなことより、俺はどう?」
葵は、すごく楽しそうだ。
まさにどこかの可愛らしい、女の子だ。