華桜学園
だが日に日に瑠からあの、キラキラした笑顔が、なくなっていくのが分かった。
「大丈夫か瑠???
何かあったら、俺にすぐ言えよ???」
この言葉を瑠に言うことが当たり前になってきた。
そして、瑠は決ってこう答える。
「分かってるよ。
僕、ホントに今幸せなんだから、大丈夫だよ??」
そうして、瑠はまた無理して笑うんだ。
瑠から笑顔が消えてから、2週間たったある雨の日のことだ。
俺が、一番恐れていたことが起きてしまった。
その夜、瑠はずぶ濡れの状態で泣きながら帰ってきた。
「ぅ"ぇ……ヒック……」
「どうしたんだ、瑠?」
俺が慌てて瑠に、近付きながら聞くと瑠は……
「ゃだ…来ないで!!!やめて!!!!」
瑠は、今まで聞いたことがないよう悲鳴をあげ始めた。
俺は、瑠に近付くこともできないまま、見守ることしかできなかった。
瑠は、泣くだけ泣くとそのまま眠りについた。
俺は瑠を、抱きあげるとお風呂にいれてベッドに運んだ。