華桜学園
「紅葉ちゃん、この話しが終わったらだよ?」
「え!?もうそうなんですか?
心の準備が、まだ整ってないんですけど…」
一人、パニックを起こしていると仁が今日の本題にはいった。
「皆さんに今日は、言うべきことがあります。
それは、私の大切な人と、私の親友とその親友の大切な方のことです」
そう言うと、仁は舞台袖に目を向けた。
これが合図。
俺は覚悟を決めて、一歩を踏み出した。
それに続いて、葵と晃先輩が。
すると生徒からは体育館が、割れる程の非難の嵐が起きた。
「うっせ―、喋んな」
仁の一言で、さっきのことが嘘のように静まった。
そして、仁の横にきた俺の腰を抱き寄せ、こう言った。
「桜葉紅葉は、俺の大事な恋人だ。
手ぇ出したら、即潰す。
以上。」
おっ、オイ。
さっきまでの、生徒会長様はどこに消えた?
今、ここにいるのはただの鬼だ。