華桜学園
「葵、聞いてくれよ―」
「紅葉どうしたん?」
「それがさぁ……」
葵に愚痴を聞いてもらっている。
やっぱ、溜め込むのは体に悪いし。
そして俺達は今、ショッピング中だ。
晃先輩がもうすぐ誕生日ということで、そのために来た。
なんだよ、超ラブラブじゃねーか。
「そういえばさ、晃先輩に何買うか決めてんの?」
俺が葵に聞いてみた。
気になるしな。
「あぁ~、えっと…そやなぁ」
だけど葵は全くノープランだったみたいで、どうしようか悩みはじめた。
「それくらい考えとけよ、馬鹿葵」
「悪かったな、馬鹿で」
たわいない話をしながら、二人であーだこーだと話す。
やはり親友と話すのは楽しい。