甘い蜜
いいのか?と問いかけてやれば麻理亜は目を泳がせる。
迷う理由なんかないはずだろう?
俺なしじゃいられない、そう躾たんだから。
「どうする?」
「…………行く、」
弱々しく麻理亜は頷く。
「偉いな」
俺は、麻理亜の頭を撫でて、そのまま顔を上げさせ、触れるだけのキスをした。
「ん」
「じゃあ、学校行くぞ」
チラッと時計を見たらそこそこヤバい。今から車を飛ばせば、まぁなんとかなるか。
「………敬夜さん、」
「ん?」
じいっと麻理亜が俺をみてくる。