甘い蜜
このまま押し倒してしまいたいけど時間がそれを許さない。
名残惜しく離すと、息をきらせながら、でも満足そうな麻理亜。
「満足したか?」
「………うん」
こくんと頷くので頭を撫でてやる。
「学校行くか」
「……わかった」
そこは、少し不満げ。
でも約束だからな。
「時間はあまりない。車で行く」
「?いつも車でしょ」
俺は、な。
「麻理亜もだ」
「え?」
麻理亜が靴を履くのを待っていると、麻理亜は動きをとめる。