甘い蜜
そう言って笑う山内に胸が痛くなる。
何故、そんなに無理をしているんだ?頼ればいい。俺はそんなに頼りなく見える………?
「そろそろ乾いたかな」
乾燥機の中に入れて時間はかなり経つ。恐らく乾いているだろう。
山内が乾燥機の方に行こうと立ち上がる。
「………先生?」
「………」
それを阻止して、山内を自分の方に引っ張る。山内は体勢を崩し俺の腕の中に治まった。
なんとなく、このまま行かせたらいけないような気がした。
「先生、どうしたの」
腕の中の山内は焦っているようだ。