甘い蜜
[はい。香山です]
「………敬夜だが」
[はい。暫しおまちください]
プツッと音が切れ、次にギギギギッと門から勝手に開く。
………こんなからくり昔はなかったぞ…?
驚きながら麻理亜と共に門を潜る。敷地内に入っても屋敷までは少し距離があって、五分くらい歩いた。
「………凄い」
「本当にな」
ようやくついた玄関。
緊張しながらゆっくりとドアノブに手を伸ばし、開くと待っていたのは。
「お帰りなさいませ。」
ズラリと並ぶメイド。そして……