甘い蜜
蜜2 新しい空間
―――――――――――――
―――――――――
朝。何時もは冷たく感じるベッドが何時もより温かい。
ゆっくり目を開けると、俺の服を掴んだまま眠る麻理亜の姿。
あぁ……そうだったな。
俺は目を細めると、未だ眠る麻理亜を自分の方に引き寄せる。
麻理亜は全く起きる様子はない。
顔にかかっている髪を払ってやると、手に僅かだか湿り気を感じた。
「…………泣いているのか」
つぅっと一筋の涙が閉じられている目から流れる。それに比例でもするかのように俺の服を掴む力が強くなる。
まるで離さないと言ってるように。