甘い蜜
┗ある日の恋人。
――――ある日の恋人。
ふと、思い付いて聞いてみた。
「麻理亜、どこか行きたいとこないか?」
「どうしたの。急に」
夜。夕飯もすませて風呂も入って、二人でのんびりとテレビのバラエティーを見ていた。
「何となく」
ふと思ったのだ。
俺達はいつも一緒にいる。
家の中で。
そういえば、麻理亜と一緒に外に出掛けたのは何時以来だ?と。
最近の記憶には、ない。
「何となく?」
「ん。久しぶりに外に行くか?」
丁度、来年大型連休にかかる。
いいタイミングに思いついたと思う。