甘い蜜
微笑みを浮かべながら麻理亜はクリオネに釘付けだ。
俺はその隣に立ってふと目に入ったクリオネの説明を読む。
「………いいな、クリオネ」
「?麻理亜?」
「私もクリオネみたいに可愛かったらよかったな……」
麻理亜はクリオネから目を離さない。
クリオネみたいに可愛かったら?否、麻理亜は十分に可愛い。
モデルにも勝つだろう。
ただ、少し痩せすぎなのが気になる。
しかし体は育つところは育っているから不思議だ。
「麻理亜はクリオネになりたいのか」
「だって、可愛いもの」
「そうか………麻理亜は、そんなに共食いがしたいのか……」
ピタリと麻理亜の動きが止まった。