甘い蜜
┗彼と彼女の関係
―――――彼と彼女の関係
気になっている子がいた。
その子は同じクラスなんだけど一度も話したことがない。何故なら学校にあまり来ないし、来てもずっと席に座って外を眺めているか、どこかにいってるから。
その子は、女の私からしても綺麗な子で、いつか話してみたいな、なんて思いながら今に至る。
「桜、どうしたの」
「華ちゃん」
チラッとその席をみると、今日は来ていた。でもやっぱり視線は外。
私の隣に来た華ちゃんは、私の視線の先を追うと、あぁと呟く。
「山内さん、今日は来てたんだ」
「うん」
「私、あの子苦手」
椅子にもたれながら華ちゃんは呟く。苦手?話したこともないのに。