甘い蜜



それからというもの、私は二人が気になって気になって仕方なかった。


気付いたらよく二人が一緒にいるのを見るようになった。


偶然、偶然だよね………?


気になってるから、そう見えるだけなんだ、と自分に言い聞かせていたそんなある日。


「…………うぅ……なんで委員会がこんなに遅くまで……」


トボトボと廊下を歩く。
私は図書委員で今日は委員会の日だった。図書委員程面倒な委員なんてないよね……ジャンケンに弱い私が悪いのか……


はぁ、と溜め息をついてチラッと外を見ると太陽は殆ど沈みきっていて暗くなりかけていた。


はあ、とまた溜め息。
早く教室帰って帰ろう……と歩く速度を早めようとしたら、話し声が聞こえてきた。


< 300 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop