甘い蜜



「これは元から」

「嘘だ」

「本当だって………こんな俺は嫌いか?」


悲しそうに眉を寄せてみる。
麻理亜は言わないと思うがもし言われてしまったら当分立ち直れないと思う。


「………嫌いじゃないよ」

「好きか嫌いか」

「………好き」


ぼそりとよく聞いていないと聞こえないくらい小さな声だったがそれは確かに俺の耳にも届いて。


「俺も麻理亜が好き」


ぎゅっとシーツと一緒に麻理亜を抱きしめた。きっとだらしなくにやけた顔をしてるだろうな。


「久々の休みだし……出掛けるか?」


じゃれあいながら麻理亜に聞く。


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