甘い蜜
「麻理亜、出掛けるぞ」
「………は?」
敬夜さんが帰ってきて第一声がこれ。なんだか楽しそうだけど私はよく分からない。
最近は忙しいのも終わって余裕が出来たらしく休みもあるみたい。
「だから、出掛ける」
「どこに?」
「秘密」
ニヤリと笑う敬夜さんは絶対何か考えている顔。
こうなった敬夜さんは誰にも止められないと思う。
最初敬夜さんは、もっと冷たい人だと思っていた。だけど、こうやって強引な所もあるし、意地悪な所もあった。
意地悪なことに気づいたのはここ最近なんだけれど。