甘い蜜







「まぁ!お綺麗ですよ!!」

「そうですか………?」


まるで自分の事のように喜ぶ東条さんを後ろに私は目の前の鏡に映る自分の姿をまじまじと見る。


くっきりと体の線が強調され、ドレスに合うように髪型も変えられて、化粧も変えられた。


今、鏡に映った自分は自分でないように思えてならなかった。


「ご主人の見立ては完璧ですね」

「……え?」

「そのドレスはご主人がお選びになられたんですよ?」


敬夜さんが……?
今までもドレスを着せられたけれどこんなものは今まで選ばなかったのに?


「さぁ、行きましょう」

「………」


この姿で?


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