甘い蜜
┗神様からの贈り物
――――神様からの贈り物
新年。
新しい年が始まった。
去年は一年早く過ぎたと思う。
きっと今年も早く過ぎていくんだろうと思う。
それでも変わらずに麻理亜がそばにいてくれる。それだけで充分だと俺は思う。
「……麻理亜」
「なに?」
俺は、台所で作業している麻理亜に話しかけた。
麻理亜は、せっせとお節料理を作っている。なんでも親父や母さんのとこにも持っていくらしい。
別にそんなことしなくてもいいのに。
俺はというと、年末年始は休みを貰った。社長なのに貰う、て言うのはおかしいかもしれないが、一週間の連休は正月だけだった。
「もう、そのくらいでよくないか?」
「そうかな……」
俺は、台所に並べられている品の多さに軽く目を見開く。