甘い蜜



俺はその様子を頬杖をついて眺めていた。
自然と頬が緩むのを感じる。


もう認めた方がいいな、と思った。
俺が、年下の、しかも生徒をこんなにも愛しいと思うなんて。


「決まったか?」

「うーん……」

「何で迷ってるんだ」

「これとこれ」


そう言って麻理亜は二種類のパスタを指差す。
カルボナーラと明太子スパゲティ。


迷うなぁ、と唸る麻理亜にクスリと笑みが零れる。


「じゃあ、それ頼んで半分こするか?」

「いいの?!」


ぱあっと麻理亜が笑顔になる。



< 67 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop