甘い蜜
無理矢理納得させる。
麻理亜は最初は渋っていたものの、観念したように小さくうなずく。
「じゃあ……ありがとうございます。」
「……手放すなよ?」
「はい」
麻理亜は、器用にネックレスとブレスレットを手際よく身につけた。
その姿を見ながら自分が贈ったものを身につけて貰うのに優越感を感じた。
また、機会があったら何か身につけるものをやろう。と密かに決める。
それからすぐ、料理が運ばれてきた。俺の目の前には明太子、麻理亜の前にはカルボナーラだ。
「ふわぁ、美味しそう」
「美味しそう、じゃなくて美味いんだ」
「ふふ……いただきます」