甘い蜜
蜜5 対立と和解
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朝。
既に習慣になっているから休日でもいつも通り目が覚める。
「ん………」
パチパチと瞬きをしながら自分の隣に目を移すと、俺の腕を枕にしてぐっすりと眠っている麻理亜の姿があった。
肩は剥き出しで、首元には幾つもの赤い花。
それは昨夜の情事の激しさを物語っていた。
「……やりすぎたかな」
そっと麻理亜の首筋に指先を滑らせながら苦笑する。
「んぅ………」
「麻理亜?」
起こしてしまったか、と思ったけど、寝言だったらしく麻理亜は俺にすり寄ってきて眠っている。