甘い蜜
それがまるで猫みたいで俺は頬を緩ませた。
この時間がずっと続けばいい……と思っていたが無情にもそれは一本の電話に打ち消された。
♪~
突然なりだした携帯。
流れ出した音楽に麻理亜がはっと目を覚ます。
マナーにしてなかったか、と舌打ち。
「……なに、」
「麻理亜、ごめんな?」
「電話……」
まだまどろみの中で麻理亜は状況判断が出来てないみたいだ。
俺は、麻理亜の頭を撫でて、ベッドから抜け出し、携帯を取る。
相手の名前を見て、一気に機嫌が悪くなった。