チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
「その日、来日中のレノンはホテルの自室のベッドでひとり、寝転がってくつろいでいた。
そんな時にふと、彼の頭の中に思いがけないメロディーが頭に浮かんできたのだ。
レノンは急いでギターと楽譜を用意して、頭に浮かんだメロディーを音符にして五線紙に書き連ねた。
その曲は、大ヒット曲~『Let it be』や『yesterday』と比べても劣らぬ素晴らしい出来栄えだったらしい。
切ないようで、それでいてどこか勇気の湧き上がるようなその旋律に、彼は世界中に訴えかけるような内容の『平和を呼びかける詞』を当てはめた。
それこそ、翌日のライブでも演奏可能な程の完成度でその楽曲は出来上がった。
と、そこまでは良かった。
問題はその後だった……大喜びしたレノンは、その楽譜をテーブルの上に置きっぱなしにしたままルームサービスで『スコッチ』を注文し、上機嫌で飲み始めたのだ!
そして、いつの間にか酔いつぶれて眠ってしまい、朝になると…
開けっ放しの窓から風に飛ばされてしまったのか、曲を書いた楽譜は無くなっていて、レノンがそのメロディーを再び思い出す事は無かったという……」
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