チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
MI6のエージェント『ジェームズ・ドボン』から、幻の楽譜の情報を聞き出そうとしたシチロー達だったが、その情報はほとんど役に立たない物であった。
そのドボンは、情報と引き換えに返して貰ったIDを大事そうに胸のポケットにしまうと、逃げるように人混みの中へと消えて行ってしまった。
「結局、楽譜の在処は解らずじまいね……」
「手がかりも無しか……」
さて、これからどうしようかと周りをキョロキョロと見渡したシチローの目に、あるモノが映った。
「ん?あれは羽毛田じゃないのか?」
「ホントだわ……ゆみちゃんと、あと知らない連中が四人程居るわね……」
羽毛田率いる尊南アルカイナのメンバーは、シチロー達の方へと近付いて来た。
「どうだシチロー。ビートルズの楽譜、見つかったか?」
「そんな簡単に見つかるかよ!」
「さっき聞いた話によると、どうもレノンの泊まった部屋から風でどこかに飛ばされてしまったらしいのよ…」
「ところで羽毛田、オイラ達に何か用か?」
突然現れた羽毛田にシチローがそんな質問をすると、羽毛田はシチロー達に向かってこう切り出した。
「いや…俺達も独自にその楽譜ってヤツを探してみたんだが、如何せん手がかりが無さ過ぎる。
こうなったら、変な対抗意識は捨てて、お互いに協力して探した方が可能性が高いんじゃねぇかと思ってな!」
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