チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
「それで、これからどうするんだ?シチロー!」
「そうだな……まず、レノンが来日した時に泊まったというホテルの場所を調べる。それから、当時の天候及び風向きと風力を気象庁に問い合わせ、楽譜が飛んだ可能性のある場所を計算によりはじき出すってのはどうかな?」
「しかしまぁ、40年以上も前の話だからな……その場所をつきとめたところで、今もその場所にあるとは限らないがな……」
「要するに、どこにあるのか見当もつかないって事ね…」
シチロー、羽毛田、涼風にてぃーだ……それぞれが真剣な顔つきで今後の行動について、話し合っているその横で、子豚とひろき、そしてゆみは、まるっきり別な方向を見ていた。
「ねぇ~コブちゃん♪
あそこに立ってる親子のチビちゃんの方、チョ~可愛いね♪」
「ホントだわ♪
お母さんの周り、グルグル回って楽しそうね♪」
「女の子みたいね♪
この時間だと、きっとお母さんと晩ごはんの買い物かな~♪」
そんな三人の視線の先には、先程の朧母娘が映っていた。
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