チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
「チビちゃん~ヨロシクネ♪」
女の子の背丈に合わせて小さくしゃがんだゆみが、にっこりと微笑んで挨拶する。
その様子を話を中断して横目で見ていたシチロー達だったが、再び真剣な表情で話を再開させた。
「ところで、楽譜の話だが…これからどうする?」
「チビちゃん~何して遊ぼうか~?」
「はっきり言って、探すのは至難のワザね…」
「お絵描きしようよ♪」
「もう少し、手掛かりがないと難しいよね…」
「よ~し♪じゃあ、お姉さんとお絵描きしよ~か♪……何か描く物ないかしら?」
「東京中を探して廻る訳にもいかないしね…」
「ひろき!何かノートとか持ってない?」
「ないよ…コブちゃん…」
「諦めた方がいいって事かな…」
「俺は諦めね~ぞ!」
「諦めないですにゃ♪」
「クソッ!絶対、誰かが楽譜持ってるはずなんだよ!」
「ちょっと、ねぇ!誰かノート持ってないの!」
「誰かが持ってるって、いったい誰が持ってるのよ!」
「あたち持ってるよ♪」
「えっ………?」
.