チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
「さっき、念の為に仕掛けた盗聴器が役に立ったネ♪」
大事な身分証をチャリパイに拾われ、情報提供と引き換えにその身分証を返してもらったジェームズ・ドボンだったが、
その際にドボンは、しがみついたシチローの服に密かに盗聴器を仕掛けていたのだ。
DA DA DA DA DA!!!
「うわあ!撃って来たぞ~!」
シチロー達の足元に、ドボンの撃ったマシンガンの弾丸が一直線に走る。
「あの野郎~!ところ構わずぶっ放しやがって!これだから外国人は困るよ」
「ヘリ相手じゃ分が悪い!逃げるぞ!」
「異議なし!」
MI6の奇襲を受けた、チャリパイと尊南アルカイナと涼風は、脱兎のごとく逃げだした。
「ところでシチロー、何でMI6が俺達を追っかけて来るんだ?」
羽毛田が走りながらシチローに質問すると、シチローは先程のドボンとのやり取りを羽毛田に話した。
「……なる程な、つまり奴らは俺達が楽譜を探している事を知ってる訳だ!」
「そういう事!
…でもまぁ、ドボンもさすがにオイラ達がすでに楽譜を手に入れているとは思って無いだろうけどね」
しかし、得意気なシチローのすぐ後ろを走っていたセイが、襟元に付いていた盗聴器を剥がし、ため息を付いた。
「案外、そうでも無いみたいよ……」
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