チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
図書館



「これで奴らも諦めるだろう♪いやぁ~良かった、良かった♪」


真っ暗な地下鉄線路の上、トラックの運転席で煙草を吹かしながらニカリと得意気な笑顔を見せるシチロー。


しかし、ドボンの襲撃から逃れたと安心していたシチローに、隣に座っていた運転手は猛烈な剣幕で掴み掛かって来た。


「何が「良かった、良かった」だ!俺のトラック、ボロボロになっちまっただろ~が!」


「グェッ!苦しい!
悪かった、謝るよ…あの時はああするより他に仕方が無かったんだよ……」


運転手に首を絞められ、シチローは煙草の煙を咳と一緒に吐き出しながら謝罪をする。


そんなシチローに運転手は、自分の腕時計を指差して…



「見ろ!図書館に運ぶ予定の荷物が間に合わね~じゃね~かっ!一体、どうしてくれるんだ!」



どうやら、この運転手は図書館に配送へ行く途中でシチロー達に捕まってしまったようである。



「わかった!わかった!……配達なら手伝うから、そんなに怒らないでくれよ……」


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