チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
黄昏の詩人~涼風
「やっぱりネットで探すのが一番じゃない~?」
「いや!それよりも、ビートルズのアルバムに何か秘密が!」
「電話帳に『オノ・ヨーコ』さんのTEL番号とか載ってないのかなぁ……」
あの日以来、森永探偵事務所での話題はもっぱら、『いかにしてジョン・レノンの幻の楽譜を見つけ出すか?』という話で持ちきりであった。
「それじゃあ、とりあえずこの『ビートルズ初来日の記録』を頼りに、当時のレノンの足取りを追いかけてみるか……」
そう言ってシチローが手にした資料に、子豚とひろきも目を輝かせて飛びつく。
「あれ?ティダはあんまり興味が無さそうだけど?」
そんな三人の横で、てぃーだはシチロー達の方には目もくれず、何やら淡々と出掛ける準備をしていた。
「どこか出掛けるの?
ティダ…」
「ええ……ちょっと書き貯めた詩があるものだから、涼風さんに見て貰おうと思って……」
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