チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~
そんな、喜びの宴もたけなわの頃だった。
夜も遅い時間に森永探偵事務所へと、思いがけない一人の来客がやって来た。
「ん?誰か来たみたいよ……」
「一体誰だろう、こんな時間に……新しい依頼だろうか?」
首を傾げながらシチローが玄関先のドアを開けると、そこには……
夕方、少しの間あのチビちゃんを預かってあげた母親の朧 月夜が、蒼い顔をして事務所の中に駆け込んできた!
「皆さん!どうか助けて下さい!ウチの娘が…」
「どうしたの?お母さん…」
「さっき、数人の外国人が娘をさらって…こんなメモを!」
尋常ではない取り乱し様で、朧はそのメモをシチローへと手渡す。
シチローが受け取ったそのメモには、日本語でこう書かれてあった。
《貴方の娘は、我々『MI6』が預かっている。返して欲しくば、森永探偵事務所に行き『レノンの楽譜』を下記の場所に持参のうえ、ひきかえに応ずる旨を伝えよ。
日時 12月25日 PM12:00
場所 〇〇埠頭 》
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