チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~



「おねぇちゃん!」


「もう大丈夫よチビちゃん!よく頑張ったわね!」


ほとんど同時に交換されたレノンのノートとチビちゃん。


ロープに縛られたまま走り寄って来るチビちゃんを、子豚ががっしりと受け止めた。



「フッフッフ…とうとう我が手中に来たか♪」


それと同時にMI6側へと放り投げられたレノンのノートを受け止めたドボンは、こみ上げる笑いを堪えきれないといった風に、口角を上げて低い笑い声を漏らした。


「さすがに40年以上も経っているだけあって、紙に染みがあるな…まぁ、これも歴史的価値の一部という事か…」


所々に見られるノートの表紙に付けられた染みを指先でなぞりながら、満足そうに頷くドボン。



しかし、そんなドボンの至福のひとときにアルカイナのメイが水を差した。


「ごめんなさい♪
それ、さっきお茶こぼした時の染みですにゃ♪」



「Oh~!なんて事を!……………………………
クソッ!まぁいい……大事なのは中身だ!」


気を取り直してノートのページを捲ると、そこにはまさしくレノン実筆の音符が見事に書き綴ってあった。



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