チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~



静かなイントロに乗せて、ラノンの囁くような細い歌声が合わさる。


全身に鳥肌が立つ程の見頃な臨場感。


切ない…それでいて、何故か心の中に響いてくるような力強さを感じさせるメロディー。



やがて、段々とストロークの強くなるギターサウンドに合わせ、ラノンの声も絞り出すように強くなっていく。



「あの英語、どんな詞なんだろ?」


うっとりとした表情で、ひろきが呟いた。


「平和を願う歌詞ね…」



大学院英文科に通っているゆみがそう答えると、優しい微笑みと共にその歌詞の内容を訳して聞かせてくれた。


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