チャリパイ13~ジョン・レノンの幻の楽譜~



倉庫に積み上げられた木箱を隔てて、MI6とアルカイナの銃撃戦が始まった!


MI6サイドの人数はおよそ十人あまり。



人数はほぼ互角であったが、アルカイナで実際に撃ち合いに参加しているのは、羽毛田とサト、セイの三人。チャリパイで辛うじて戦力になっているのはシチロー位である。


接近戦ともなればてぃーだの活躍の場もあるのだが、銃撃戦となるといささか勝手が違う。


子豚とひろきに至っては、ギャーギャーと大声を上げているだけである。


「こらあ~!シチロー!アンタもっと良く狙って撃ちなさいよ!」


「シチロ~~ッ!あっちにも敵がいるよ~!早く早く~!」


「やかましいっ!お前らも戦え!」




しかし、人数は少なくともアルカイナの三人の戦闘能力は抜きん出ていた。


《射撃の名手》サトは、積荷を縛っている直径僅か3ミリのワイヤーを正確に撃ち抜き、MI6の3人を荷崩れの下敷きにした。


羽毛田は、敵陣地の脇に設置されていた消火器を撃ち抜き、煙幕で相手をパニックに陥らせる。


そして、その煙幕に向かって女だてらに両手に《U‐Zi》を抱え持つセイが、圧倒的な火力にまかせとにかく派手に撃って、撃って、撃ちまくっている。



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